一票の格差是正-地域が自ら変革していく時代に、住民を巻き込んでいくのは誰か?




先日、参議院の「1票の格差」問題の是正策を話し合う「選挙制度協議会」で示された「合区」案。愛媛県と香川県がひとつの選挙区になるという案が含まれています。
 

行動を伴わせる

この案に対してどうこう意見はないのですが、一票の格差是正によって、人口が少ない地域から多い地域に立候補者(議員)がシフトするのは間違いないでしょう。そうしたときに、課題が山積する地域をどう豊かにしていくかという問題。

前提として、僕は、「政治で地域は変えられない!」という意見を持っています。
というのは、政治家だけに「お願いする」とか「制度化する」だけでは、地域は良くならないと考えているからです。
本来、地域の主役である住民が「自ら考え行動する」ことを放棄して、政治家にお願いするというのが、おかしいかなと思ってますし、現場レベルで効果的に運用するには、住民が変わらないと意味がないからです。

いくら政治家にお願いして、制度を作ってもらっても、その制度の必要性や可能性に住民が気づいていないと、うまく運用されていかない。他人事が横行するし、地域は良くならないと思うんですね(政治家は、「政策立案能力」の前提として、住民を「巻き込む力」が必要ですよね。「意見」をただ聞くとかじゃなくて、住民の主体性を引き出し、「行動を伴わせる」という力です)。

NPO法人フローレンスさんは、制度化されていない分野の事業に挑戦されていて、その事業の”結果として”、国が「制度化」をしています。

この合区案のニュースは、人口が減少していく地域がどう生き残っていくかを考えるきっかけになります。議員制度改革も進むことで、議員はこれからどんどん減っていきます。「国政にお願いする」時代から、「地域で自ら変革していく」ことが求められる時代になります。

そのときに、地域課題の解決に取り組むNPO等の役割はますます大きくなってくるはず。
住民一人一人の意識を変え、”行動を伴わせていく”、NPOの存在は、政治家以上の影響力を持ちはじめるのではないかとも思います。
最前線の現場の実践者に勝るものはないですからねー!

と、本日は、松山市議会議員選挙の日。
「この人が政治家にならないといけない理由は何か?」、言い換えると、「この人が住民の立場ではできなくて、政治家になるとできることは何か?」。そんな視点で、冷静に見ていくと、いろいろと見えてきますよ。

   
 










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ABOUTこの記事をかいた人

愛媛県八幡浜市生まれ。山口大学卒。 高校時代に商店街活性化を目的にしたお店「AKIND」(あきんど)を開店したことがきっかけで、地元が大好きになる。 大学卒業後、帰郷し地域金融機関に勤める傍ら、八幡浜を元気にすることを目的にした「NPO法人八幡浜元気プロジェクト」の代表、ローカルWEBメディア「KITONARU」編集長などを務める。