「廃墟」を地域資源にする




廃墟」と聞くと、なんだか「荒れ果てている」イメージを持ちがち。

私もそうだったけれど、先日新居浜で開かれた「廃墟部」で、「軍艦島」のDVDを見る機会があり、大きく変わった。

軍艦島は、長崎県長崎市にある島。正式名称は、端島(はしま)と呼ぶ。長崎港から船で40分程の距離に浮かんでおり、「軍艦」の形に見えることから、”軍艦島”と呼ばれ出した。

軍艦島

1810年に石炭があることが発見されて以降、何度か採掘が繰り返され、1890年に三菱社(現三菱マテリアル)の私有地となり、採掘が本格化。学校や病院、公園、集合住宅が整備され、1960年には、5,151人が生活する島となった(東京以上の人口密度を有した)。1974年には、エネルギー革命(石炭から石油へ)により、閉山。現在は廃墟となった建物だけが残る無人島である。

以後、長く立ち入りが禁止されていたが、2005年に報道関係者に公開されて以降、廃墟ブームの火付け役となり、2009年より、観光客の立ち入りが許可。「軍艦島上陸ツアー」たるものが誕生し、経済波及効果は65億円に上ると推定されている。

軍艦島上陸ツアー

2010年にはNHKの「クローズアップ現代」にも取り上げられたようで、「『廃墟』が今、新たな観光地として、若者を中心にブームとなっている」と伝えている。

DVDと写真を見て感じたのは、「廃墟は、忘れられるものではなく、活かすものである」ということ。

見方によって、いや「見せ方」によって、廃墟と化している建物が「産業遺産」として価値を帯びてくる。そのままにしておくのではなく、人の適切な管理のもと、その場所の「価値」を見出す。もっと言えば、「見方」を提案する。
不要なものが、必要なものに見えてくるし、新なた活用の方法が見つかる。

軍艦島は、ひとつの例であるが、私たちの身近にもそういったものは多いのではないか。

人が住まなくなった古民家、廃校、無人島・・・。地域に身近にある場所は、実は「見方」によっては「新たな価値」を発見しえるものではないかと思う。

愛媛県八幡浜市にも、元八幡浜市長の居宅「菊池清治邸」がある。
市民有志の「菊池清治邸を活かす会」さんが、その場所に「価値を見出し」、修復から活用まで取り組んでおられる。こうした進んだ取り組みには頭が下がるし、苦労が多いに違いない。

菊池清治邸

しかし、こういった市民主導の取り組みこそが、「廃墟」を「地域資源」として価値あるものに「育てる」ことができる。

新たな見方や活用の方法で、このまちの新たなスポットへと繋げていきたい。

総じて、「廃墟ブーム」で終わらせないために。
「廃墟」が地域の「資源」として活用できるよう継続的な活動が必要ではないか。それには、地域に対して「価値」を発信し、「共有・共感」してもらうことも必要になってくる。
地域の人の理解のもと、地域の人で守り、育てていけるよう、私も何かしらの協力をしてきたい。

↓ 軍艦島については、この本が分かりやすかった!







コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

ABOUTこの記事をかいた人

浜田 規史

愛媛県八幡浜市生まれ。山口大学卒。 高校時代に商店街活性化を目的にしたお店「AKIND」(あきんど)を開店したことがきっかけで、地元が大好きになる。 大学卒業後、帰郷し地域金融機関に勤める傍ら、八幡浜を元気にすることを目的にした「NPO法人八幡浜元気プロジェクト」の代表、ローカルWEBメディア「KITONARU」編集長などを務める。