コンセプトを合わせる-豊岡市「カバンストリート」から考える商店街のこれから




兵庫県豊岡市レビューをもう一つ。
JR豊岡駅を出て真っ直ぐ進んだところに「カバンストリート」というエリアがありました。ここではおもしろいものを発見したので、紹介しておきます。
 

 
そもそも、この「カバンストリート」というのは、宵田商店街のことを指しています。
空店舗の解消や地域の活性化を目的に、2004年から、宵田商店街振興組合さんが取り組んでいる事業です。今年で10年というところですね。
 

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カバンストリートには、約15もの店舗が「かばん」にちなんだ商品・サービスラインナップをしています。
鞄専門店がたくさんありましたし、こんな変わった鞄も。
自転車に装着できる鞄ですね。愛媛県は、今「自転車」によるまちづくりを推進しているので、ついつい目がいってしまいました。
 

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また、商店街では、かばんにちなんだ「カバストマルシェ」という1ヶ月毎にイベントを実施。
ストリートには、「かばん自動販売機」なるものも存在しているおもしろさ。トートバックなどが買えますよ。
各店舗がデザインしたかばんがここで手軽に買えるわけです。
自販機の前では、珍しいので観光客が写真を撮っていましたし、注目度は高い。
 

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僕も1つ買ってみました。プラスチックの容器に丁寧に折りたたまれたかばんが入ってあります。

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そもそも、豊岡市は、城崎温泉が有名ですが、実は、「豊岡鞄」としても全国有数の地「豊岡鞄(とよおかかばん)」というブランドで売り出していますよ。

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豊岡は、千年の伝統をもつ鞄の産地です。「鞄の街 豊岡」は、奈良時代から始まる柳細工を起源とし、江戸時代に柳行李生産の隆盛をむかえ、大正以降はその伝統技術と流通経路を基盤に、新素材への挑戦とミシン縫製技術の導入により鞄の生産地となりました。
豊岡市で作られた鞄は「豊岡産」「豊岡製」「日本製」などと呼ぶことができます。それら豊岡産の鞄の中でも、兵庫県鞄工業組合が定めた基準を満たす企業によって生産され、審査に合格した製品を「豊岡鞄」と認定しています。

       -オフィシャルホームページより

 

この「カバンストリート」を歩いて、一番感じたのは、商店街としての「コンセプト」を明確に打ち出しているということ。
それも、商店主だけが分かっているのではなく、訪れた方にも「伝わるよう」に至る所に工夫がされているんです。

これってすごいことだと思っていて、特に「商店街」とはいえ各経営主体(店舗)を持っているわけで、「コンセプトを合わしてもらう」という作業には、かなりの時間と労力をかけ、そして絶大なリーダーシップのもとで行われたんだと思います。
「このエリアは、『カバンストリート』です」と伝えるためには、看板を立てるだけじゃダメで、各商店がそれにちなんだ商品・サービスを展開していくことが必要ですからね。

もっとも、この場所に初めて来て買わなくても、ここが「カバンストリート」であることは十分認知されるわけで、まずはこの時点で成功だと思うんです。
あとは、「また来てもらう」、「WEBで買ってもらう」など、次に繋げる取り組みが大事になってきますね。

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ということで、この「コンセプトを明確に打ち出し、それに合わせた商品・サービスラインナップを組む」ということは、これからの商店街等において大切なことではないかと考えます。
注意しないといけないのは、「かばんを売れ」ということではなく、「かばんにちなんだ(関係した)」商品・サービスを組むということであること。どっこの店もかばんをつくることは出来ないわけですから、例えば「かばんをクリーニングする液体を販売する店」や「かばん磨き専門店」とか、「豊岡鞄専門のアウトドアショップ」や「かばんの切れ端を利用したアクセサリーショップ」などの、アレンジが必要です。

理想は、そのストリートを歩くと、コンセプトである「かばん」を「活用し尽くせる」(活用し尽くせるアイデアに出会える)ということができればいいですね。

 
「カバンストリート」の取り組みも今10年。
それに倣って、中途半端や一過性ではなく、じっくりと時間を掛けながら、お金も物も人も循環できる仕組みをつくる。この商店街と言えば「●●●」というものをつくっていく必要があると思います。

 

 







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ABOUTこの記事をかいた人

浜田 規史

愛媛県八幡浜市生まれ。山口大学卒。 高校時代に商店街活性化を目的にしたお店「AKIND」(あきんど)を開店したことがきっかけで、地元が大好きになる。 大学卒業後、帰郷し地域金融機関に勤める傍ら、八幡浜を元気にすることを目的にした「NPO法人八幡浜元気プロジェクト」の代表、ローカルWEBメディア「KITONARU」編集長などを務める。