「中間支援」を基本業務に掲げる唯一の道の駅-「八幡浜みなっと」の価値は?




愛媛県八幡浜市の道の駅「八幡浜みなっと」が今月で1周年を迎えました。
その一翼として、「みなと交流館」の指定管理業務を八幡浜市から受託しているのが「NPO法人港まちづくり八幡浜」と私がリーダーを務める「YGP八幡浜元気プロジェクト)」。
全国で唯一「中間支援」を業務として掲げる道の駅として、その「価値」をもう一度考えてみました。

 
みなっとの機能

そもそも「道の駅」は、道路利用者のための「休憩機能」、道路利用者や地域の方々のための「情報発信機能」、そして「道の駅」をきっかけに町と町とが手を結び活力ある地域づくりを共に行うための「地域の連携機能」をもった施設として、国土交通省では定義されています。

全国で1030駅ある道の駅の中でも、「八幡浜みなっと」は、それらの機能に加えて、地域住民の交流拠点としての機能として「中間支援業務」を明確に打ち出しています。

愛媛県の南予地区に中間支援組織がなく、県がその開設支援に動いたことも一因ですが、それ以上にその「価値」や「必要性」に気づき、その重要なセンターとして「みなと交流館」を設置したのは大きな判断だったと思うところです。

道の駅というと、地元の野菜や特産品などが直売されて、気軽に休憩できるような施設と思われています。ほとんどの道の駅は、地域物産の掘り起こしや見える化、ブランディング、イベント等に力を入れていています。
地域が抱えている課題として「地元のものを売り出す機会創出」は求められていますし、事業者・出店者・地域の利益に直結しているわけですから、当然です。
 
その中にあって、「八幡浜みなっと」は、
「自分だけのことを考えるのではなく、他人のことや地域のことを考え、行動することが求められる」、これからの社会を見据えて、市民が自ら考え動く地域づくりをミッションとして掲げているのです。

物産の売上増加、観光客の増加によって、経済的に豊かになっても、地域に住む人がそのまちの豊かさを実感できないと意味がありません。

「人」を元気(豊か)にするのが「地域活動」だとすれば、「八幡浜みなっと」では、「地域活動」に着目し、その活性化を通じて、八幡浜を元気にしようと戦略的にアプローチをしているわけです。
 

地域活動の効果

 
一夜にしてできることでもありませんが、このアプローチのもと、

1.地域活動団体の課題を解決する応援
2.地域活動に参加する応援
3.新たな地域活動団体を起こす応援

を行っているのです。

これまで、専門講座として、「強みを発見する講座」や「キラリと光る広報物作成講座」、「プレゼンテーション講座」などを開催。
また、地域課題を解決していくプロジェクトを起こしていく「まち育てワークショップ」やその応援者を募集していく「まち育てプレゼンテーション」なども行っています。

短期的というか、長期的・間接的に「八幡浜の活性化を図っている」業務です。地味ですが、この業務の積み重ねは、地域の抱える課題解決に繋がるだけでなく、新たなソーシャルビジネスの創出にも繋がります。必ず「八幡浜の活性化」の実現に貢献できるものと考えています。

 
コンソーシアム
 
 

あとは、このプロセスや成果の「見せ方」や「伝え方」を工夫していきたいということろですね。
どうしても中間支援組織のやっていることが表に見えてこないという指摘がありますので、そこらへんは工夫していきたいです。

 
ということで、「八幡浜みなっと」は、単なる道の駅ではなく、八幡浜市民の「交流拠点」でもあり、「地域活性化」の要ともなるような施設。
多岐に業務が渡っていてマンパワーが分散してしまう反面、行政ではできないような地域活動団体等住民を巻き込んだフレキシブルなイベント等が打ち出せる「強み」を持っています。
そういう意味では、やり方次第では、これから大変おもしろくなってきますよー!

 
八幡浜の潜在能力はすごいです。僕もいろいろと仕掛けていきますが、
みなさんで、八幡浜盛り上げていきたいですね!
  
  

 










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ABOUTこの記事をかいた人

愛媛県八幡浜市生まれ。山口大学卒。 高校時代に商店街活性化を目的にしたお店「AKIND」(あきんど)を開店したことがきっかけで、地元が大好きになる。 大学卒業後、帰郷し地域金融機関に勤める傍ら、八幡浜を元気にすることを目的にした「NPO法人八幡浜元気プロジェクト」の代表、ローカルWEBメディア「KITONARU」編集長などを務める。